ノートルダム清心学園の理事長でありシスターの渡辺和子さんは、お父さんが戦前に教育総監をしておられ、当時、政府転覆を図った青年将校らが起こした226事件によって、父を殺害されました。
自宅に押し入った将校たちは、9歳だった和子さんのすぐ目の前でお父さんを銃殺したのです。
そんな衝撃的な事件によって、深い傷を受けた和子さんでしたが、後に洗礼を受けて、多くの人を励ます、素晴らしいい働きを80歳を過ぎた今でも続けておられます。
和子さんがなぜ、このような痛ましい事件から立ち直れたかと言いますと、
「父と過ごした9年間で、愛情を一心に受けたので、その愛情によって、残りの人生を生きていけた」。
と言うことです。
一度強く結ばれた絆は、その人との死別があったとしても、切れてしまうことはありません。
見えない愛の絆が私たちとイエス様の間に結ばれているなら、どんな地上での困難でも乗り越えることができるのです。